2007年6月26日

くるりのベストアルバムを聴いた。ファンとしては遅いくらいだろうか。カップリングでしか発表されていない曲が入っていたり、デビューして間もない頃の未発表曲も入っていたりと、聴き堪えのある内容。(でも「青写真」が収録されなくて残念。)なんというか、このアルバムを聴くことに対して、変な抵抗があったというか、くるりの音楽を純粋に聴けなくなってしまって、今まで手に取らなかった。それは、度重なるメンバーの入れ替えやボーカルの岸田さんの発言に不信感を憶えたためである。でも、先日発売された「JUBILEE」という曲をテレビで偶然見かけて、茫然としてしまった。歌唱力は少々難ありだったけれど(何故だか岸田さんはテレビだとそのボーカルの良さが出し切れていない気がする。ライブは例外。)、メロディーの心地よさと、なんといっても歌詞の美しさに目が覚めた。単にキャッチーな音の並びではない。街に氾濫して消費されていくだけの音楽ではない。そうか、そういうことか。くるりは素晴らしい音楽を奏でたかっただけなのだ。紆余曲折もその「だけ」のためだったのだ。いろんなものに惑わされてそれに気づくのに時間が掛かった。やっぱりくるりは最高だ!水のようにするする身体に入って来るくるりの音楽は、やっぱり必要なのだ。

ちょっと熱くるしいだろうか。でも、本当に思うから。

休みの日に、川崎市市民ミュージアムに行って来た。「オフ・ストライプス 縞模様の繊細なる瞬き」展。あの会場は、展覧会が身動き取れなくなりがちな造りだと思う。近くにあるグラウンドの横やスタジアムの近くを散歩した。その日はとても暑くて、全てが色鮮やかに、コントラストが強く、くらくらしてしまった。散歩をしていると、いつも写真を撮りたいのだけれど、知らない人を撮るのにはとても勇気が必要で、いつも断念してしまう。この日もだめだった。