2015年11月21日



愛を知らずに さがして
君に触れて こぼれた



2015年11月3日

日記)1日
自分が来ていることに気がついて、1mくらいの距離なのに、ぶんぶん大きく手を振りながら、
「おーい!なにしてるんだよー!こっち来いよー!」
って大声で言うから、思わず笑ってしまった。

変わっていなくてよかった。

版画の刷り損じで手作りしてくれた手提げ袋をくれた。
「誕生日おめでとう。」
きれいなきれいな、青い袋。
波のように、いろんな青が重なっている。
世界にひとつしかないから、なかなか使えないね。


qpさんみたいに撮ってみた



日記)2日
死んだじいちゃんが大切にしていた場所に行った。
朝方出発し、高速に乗って3時間。
サービスエリアに寄る楽しさ。
じいちゃんを何回も連れていった。
帰りに、毎年同じ喫茶店で一緒にコーヒーを飲むというのが決まったコースだった。




死ぬすこし前から、じいちゃんは忘れっぽくなっていて、昨日会いに行ったことも忘れて「ああ、やっと来たかあ。」と笑いながら言っていた。

ひとは死んだら、その最後の瞬間の記憶しか持っていけないのだろうか。
忘れてしまったけど確かにあった楽しい思い出を、持っていくことができるだろうか。
そうだといい。

じいちゃんは自分にやさしかった。
子供のころから、さよならするときはいつも握手していた。
最後に会ったときも、それは忘れていなかった。
じいちゃんを想うと涙が出てくる。



日記)3日
海に行きたい。
と言う毛布さんを、海へ連れていった(写真)。

浜辺を歩きながら、
「どうして普通に生きられないの。」とか、
「未来はどうやって描けばいいの。」とか話した。
どのくらい歩いただろう。
今まで行ったことのないところくらいまで歩いた。









この海に行きはじめて10年以上経つけれど、初めてカモメが居るのを見た。
カモメ、近くで見ると大きい、丸い。
ハクセキレイと一緒に波打ち際に佇んでいたり、飛んだりしていた。

夏に根室に行ってからすっかりカモメがすきなので、この海でも会えるんだなと思うと、なんだかうれしかった。

帰りにいつも寄る喫茶店に行ったら臨時休業だった。
毛布さんとコーヒーを飲みたかった。
薪ストーブも見せたかった。

普段ひととほとんど話さないので、たまにこうやってまっとうな時間を過ごすと、おおげさかもしれないけれど、生きている感じがする。



「僕はここにいる。」