2018年7月2日



個展が始まりました。
今回、大作を中心に新作油絵12点を出しています。
人が居たり居なかったり、向こうに光があったり無かったりする絵を展示しています。

会場のギャラリーせいほうさんは、自分が絵を描いている部屋の10倍広く、離れたところからも絵を観ることができる。
不思議な感じがします。

自分の絵は、よく「暗い」とか「淋しそう」と言われます。
その理由は分かっている。
何もない風景で、色は寒々しいし、絵のなかに居る人はいつもひとりで、ただ佇んでいるから。
それでも、「暗い」や「淋しい」というものは、絶対な負のイメージではないとも思っています(というか信じている)。
淋しさを肯定したいという気持ちもどこかにあるのかもしれない。

何もないけど、そこにあるとなんだか心地よい。
海を見ていると、波の音を聞いていると落ち着くように、自分の絵もそういう存在に近づけたらいいな、と思っています。

ただ暗い気持ちだけで終わらない、そういう絵を描きたくて、今までやってきました。

いつの間にか絵を描くようになって、
振り返れば、必要不可欠な事柄以外で続けているのは、絵だけになっていました。
自然にというほど綺麗なものではなくて、辞める理由はいくらでもあって、続ける理由はほんのすこししかない。
それでも、そのほんのすこしの理由の力は大きくて、ここまでやってきました。

今回の12点、よかったら観ていただきたいです。
よろしくお願いします。