絵を買っていただいたとき、
「たいせつな友達が、遠い遠い町に転校していく。」感じがします。
転校って、永遠の別れに近いものがある。
大人であればその距離もなんともないくらいだけど、
子供時代の「距離」というのは、
この世の果てにも感じられるというか。
絵は、始めから終わりまでひとりの作業です。
楽しいことはほんのすこしで、
苦しいことの方が多いくらい。
毎晩そういう時間を過ごして描いた絵は、
ただ黙ってそばに居てくれる友達のようです。
絵が手元から去っていったとき、
もちろんこの上ない歓びがあると同時に、
すこし寂しくもあります。
またいつか会えるかもしれないけれど、
もう会えないかもしれない。
新しい場所で、どうか元気でね。
という気持ちです。