2012年6月26日

「光が見える。」「やはり だれか いるようだ。」

月に一度だけ、すきな(欲しい)映画のDVDか本かCDを一枚買うという自分の中だけの決まり事がある。たまに破るけれど。
今月は、絵本 『ダーナ』を買った。ずっと欲しくて、でも結構高くて今までなかなか買えなかった。初めて読んだのは、大学1年のとき、授業の合間に行った図書館でだった。表紙のブルーの色がとても綺麗で、ふつうの青じゃないというか、ひんやりとしていて冬の日の夜明け前、とでもいうような。

この絵本を読んでいると、体の真ん中あたり、奥のほうを締め付けられる。
ダーナという星がある日壊れてしまったことや、それによってルポ氏の記憶がなくなってしまったであろうこと、向こうにある星の破片に誰かの気配が確かにあり、ルポ氏はそれに近づこうとぜんまい仕掛けの熊のコックと橋をつくっていること。内容はすこし淋しいものなのだけれど、そのたった一度図書館で読んだだけの絵本のことを、自分は今まで何年も、ことあるごとに思い出し、また手に取って読みたいと思っていた。だから届いた絵本をひらくとき、うれしかった。

この絵本と出会ってから、自分はムニエルがすきになったし、自分の絵にもセルリアンブルーを多く使うようになったのかもしれない。