2017年9月10日



絵を観てくれて、ありがとうございました。




秋葉シスイ sisui AKIBA
nocturne
oil on canvas
33.3x45.5cm
2017




2017年9月1日





春先ぐらいから、お弁当を作るようになりました。
いつも飽きるのに、今回は続いています。

その頃、うじうじじめじめと、ぐちゃぐちゃ考え事していて、気持ちが落ち込んでいる日々でした。
このままではよくないなあ、どうしたらいいのだろうと、ぐちぐちしていました。

身体も精神も、投げやりというか痛めつけているような日々だったので、せめて自分で自分のことをもっと大事にしよう。と思いました。
それである晩、なんとなく思い立って夕飯を作りました。

考えて気持ちが沈んでいくのなら、考えないようにしないと。と思い、没頭できるものは無いかと探したところ、それが「料理」だったのです。

料理をしている間は余計なことを何も考えないというか、
手順や片付けにいい意味で気を取られて、他のことを考える間が無いんだ、と気がつきました。
これがとてもよかった。

それからお弁当も作るようになったのです。
すると、「明日のお弁当のおかずは何にしよう。」とか、「今晩のご飯は何を食べたいか。何を作ろうか。」という風に、実際の料理に付随した時間も出てきて、ますます余計なことを考えないですむようになりました。

そこくらいかな、こころがすこし楽になったのは。

よく、自炊は出来合いのおかずを買って済ましてしまうのと同じくらいお金がかかると聞きます。
でも、同じお金がかかるのなら、妙な合成物や調味料が多く入ったものより、自分で料理して食べた方が、健全な気がします。

大したものは作らない(作れない)けれど。。
栄養とか健康面を思って始めたわけではないので、だから気張らず続けてられるのかも知れません。




2017年8月14日



生まれ育った町の近くに大きな空港がありました。
今でもある。
空港は夜でも煌々と明かりが灯っているから、その方角の空はオレンジのような、赤紫のような色をして、明るくなっています。
子供の頃、静かな夜、窓からそちらの方を眺めるのが好きでした。
離れているから、もちろん空港そのものは見えないのだけれど、鈍く赤く染まる空の明かりを見て、「ああ、向こうに人がいるんだな。」と思っていた。
ただそう思うだけ。
だから何がどうするというわけではなく、ただ、向こうに人が居る。という気配を感じるのが、好きでした。
それは自分だけが知っているような感覚な気がしていた。
子供の頃のいろんな記憶のなかで、それが強く残っていると、大人になってから気がつきました。

夢と現実の狭間にいるようなあの感覚は、今でも感じることがある。
それはすこし淋しく、どこか懐かしい。



秋葉シスイ sisui AKIBA
"次の嵐を用意している preparing for the next storm"
oil on canvas
97.0x145.5cm
2016


5月の芝生さんでのグループ展をきっかけに(?)、自分の絵について話す機会がそれまでより出てきました。

最初に言ってしまうと、おしゃべりは好きだけど、自分の絵について語るのは得意ではありません。
それでいいのか、という気もしますが、これはもう、ずっとそうです。

「言葉にできないから絵を描いているのに、絵を描いていると言葉を求められる。」

これは大学の先輩が言っていたことば。
ときどきそれを思い出します。

絵に限らず、なんでもそうなのかも知れない。
人間は、言葉を求める。


それで、自分の絵について相手に話しているうちに、
色々思い出したことがありました。
忘れちゃいけないことでも、時間がたつと記憶の奥の方に行ってしまっていることがある。


自分の絵は、人が居たり居なかったり、向こうの方に光があったり無かったり、はたまたそれすら何もない風景画です。
Hさん曰く、「およそ退屈な景色。」
なんでそういう風景を描こうと思ったのか。

根底にあるのは、人に興味があった。
にも拘わらず、いわゆる人物画を描くのが嫌だった。
人が中心に大きく描かれた、周りはその他背景。というような、昔でいう肖像画?

子供の頃からずっと、自分の存在も、人との人間関係も、どこか頼りないものに感じていました。
いつかは壊れて消えてしまう。
周りの人たちも自分も、絶対的な人間関係を築くことができなかった。
いくつも壊れていくのを見ていたし、そこに希望を見出せないでいた。

ただ人がいる景色とした風景を描きたかった。
「この世界のなかで、人間の存在は頼りない。それでも生きているものは生きていくしかない。」
考えるでもなく、そう感じていたんだと思います。

表情や性別が判然としないほどぼんやりと小さく描いた人は、ぽつんと佇んでいて、その景色からは、「寂しそう。」とか、「孤独」という印象をもたれやすいです。
それは分かっている。

でも、それが全て悪いことではないとも思っていて、
絶望のようには描きたくない、あまり深刻にならないように描いています。
淋しさや一人でいることも肯定するような。




2017年6月15日



いろいろ変わっていく。
まわりも、自分も。

そして、
それはいい方向へ、向かいます。







2017年6月3日



絵を買っていただいたとき、
「たいせつな友達が、遠い遠い町に転校していく。」感じがします。

転校って、永遠の別れに近いものがある。
大人であればその距離もなんともないくらいだけど、
子供時代の「距離」というのは、
この世の果てにも感じられるというか。


絵は、始めから終わりまでひとりの作業です。
楽しいことはほんのすこしで、
苦しいことの方が多いくらい。
毎晩そういう時間を過ごして描いた絵は、
ただ黙ってそばに居てくれる友達のようです。

絵が手元から去っていったとき、
もちろんこの上ない歓びがあると同時に、
すこし寂しくもあります。

またいつか会えるかもしれないけれど、
もう会えないかもしれない。
新しい場所で、どうか元気でね。

という気持ちです。




2017年5月24日



「そんなわけで4人展」が終了しました。
ありがとうございました。

都心でない経堂という街で、しかも駅からなかなかの距離がある場所。
それでも多くの方にお越しいただき、うれしかったです。
しかも皆さん、「おもしろい商店街だね。」とか、「雰囲気いい街だね。」とか言ってくれて、ホッとしました。

卒業以来に会う大学の同級生も来てくれて、みんなそれぞれの近況を聞いたりして、
「時は流れたなあ。」とぼんやり思いました。
自分は何か成長できたのかな、とか。
しかもみんな素敵になっていたぜ。

普段なかなか会えない人たちがわざわざ来てくれて、
案内を出した先生たちもほとんどが来てくれました。
とてもありがたかった。












今回、描いてはいたけど今まで人に見せることのなかった絵も出しました。
誰にも知られない絵。
このグループ展は、小さい絵を観てもらえるいい機会でもありました。

展覧会前、一番最後に描いた絵の名前は「farewell」。
新しい出会いに向かって、お別れです。


秋葉シスイ
sisui AKIBA
"farewell"
oil on canvas
27.3x27.3cm
2017


会期中、毎日通うたびに、自分もどんどん「芝生」が好きになっていきました。
あの小さな空間の居心地の良さは、オーナーのユサさんの人柄でしょう。
10日間、充実していました。
明日からどうしよう。
なんてね。
ありがとうございました。




2017年5月19日



大学で同じゼミだった人たちがゆるく集まった「そんなわけで4人展」、始まっています。
今日から後半。
5月23日(火)までです。

毎日通う会場の「芝生」。
日に日に好きになっていく。
今回この展示をすることになり会場として見つけるまで知りませんでした。
広くなくてもこんなに居心地がいい。
芝生オーナーのユサさんが淹れてくれるコーヒーやお茶も、とてもおいしいのですよ。

展示を観ていただいたら是非、奥のカフェや雑貨コーナーも楽しんでいただければと思います。


会場の「芝生」は黒い扉とオレンジのバイクが目印です

 ————————


大学で同じゼミだった人たちが集まりました、
そんなわけで4人展します。




そんなわけで4人展
会期:2017年5月12日[金]~5月23日[火]
会場:cafe+gallery 芝生
会場:〒156-0052 東京都世田谷区経堂2-31-20
会場:小田急線経堂駅から徒歩10分 地図
時間:13:00~19:00(最終日は18:00まで)
休み:水曜・木曜


作風もばらばら、性格もばらばら、
それでもなんとなく続いている接点。
程よい距離間の4人です。

会場の「芝生」は、小さな小さなギャラリーです。
小屋のような室内へ一歩踏み入れると、秘密基地のような感覚を憶えます。
奥には小さなカウンターのカフェと、これまた小さな雑貨がたくさん並んでいます。

小田急線の経堂駅からなかなか距離がありますが、「芝生」が面したすずらん通りには、たい焼き屋があったり、インドカレー屋があったり、すこし変わった雑貨屋があったり、歩いてもあまり退屈しないと思います(あと何本か隣の通りには、激うまホットケーキ屋のつるばみ舎もありますぜ)。
車もほとんど通らない、和やかな通りです。
4人全員が小田急線沿いに住んでいて、みんななんとなく経堂が好きで、ここにしようと決まりました。

自分は小さい絵を8点ほど出します。
いつもの風景画とか、そうでないものとか。

近くにお越しの際は、
また気が向いたら、
ご覧いただければさいわいです。




2017年5月10日



もうすぐグループ展が始まります。
今回はキャプションとかも手作りで、毎日こつこつ作業を進めるのは、なかなか充実した時間でした。

展覧会というのは、確かにそれが目標であるのですが、それよりも、展覧会があることでそこに向かうまでの日常に流れる時間の密度を上げる、という意味合いの方が強い気がします(伝わるかな?)。
すこし大袈裟に言うと、人生の密度を上げる。


今回はキャプションも手書きです
字も絵と同じ


物販の準備
むかしむかしの冊子が出て来たので会場に置きます


今回自分は小さい絵を8点出します。
いつもの風景画もあれば、普段あまり人に見せない絵もあります。
会場の「芝生」が小さい小さいから(失礼)、展示もパズルのようになりそう。
他の3人がどんな作品かもまだ知らない。
でもみんなそれぞれ、暖かい絵を描いたり、カッコいい絵を描いたりする人たちです。
ほんと4人ともばらばら。
なんで集まったのかよく分からないくらい。

でも、久しぶりの展示で、
すこしわくわく、どきどきしています。


 ————————


大学で同じゼミだった人たちが集まりました、
そんなわけで4人展します。




そんなわけで4人展
会期:2017年5月12日[金]~5月23日[火]
会場:cafe+gallery 芝生
会場:〒156-0052 東京都世田谷区経堂2-31-20
会場:小田急線経堂駅から徒歩10分 地図
時間:13:00~19:00(最終日は18:00まで)
休み:水曜・木曜


作風もばらばら、性格もばらばら、
それでもなんとなく続いている接点。
程よい距離間の4人です。

会場の「芝生」は、小さな小さなギャラリーです。
小屋のような室内へ一歩踏み入れると、秘密基地のような感覚を憶えます。
奥には小さなカウンターのカフェと、これまた小さな雑貨がたくさん並んでいます。

小田急線の経堂駅からなかなか距離がありますが、「芝生」が面したすずらん通りには、たい焼き屋があったり、インドカレー屋があったり、すこし変わった雑貨屋があったり、歩いてもあまり退屈しないと思います(あと何本か隣の通りには、激うまホットケーキ屋のつるばみ舎もありますぜ)。
車もほとんど通らない、和やかな通りです。
4人全員が小田急線沿いに住んでいて、みんななんとなく経堂が好きで、ここにしようと決まりました。

自分は小さい絵を8点ほど出します。
いつもの風景画とか、そうでないものとか。

近くにお越しの際は、
また気が向いたら、
ご覧いただければさいわいです。




2017年5月1日



大学で同じゼミだった人たちが集まりました、
そんなわけで4人展します。




そんなわけで4人展
会期:2017年5月12日[金]~5月23日[火]
会場:cafe+gallery 芝生
会場:〒156-0052 東京都世田谷区経堂2-31-20
会場:小田急線経堂駅から徒歩10分 地図
時間:13:00~19:00(最終日は18:00まで)
休み:水曜・木曜


作風もばらばら、性格もばらばら、
それでもなんとなく続いている接点。
程よい距離間の4人です。

会場の「芝生」は、小さな小さなギャラリーです。
小屋のような室内へ一歩踏み入れると、秘密基地のような感覚を憶えます。
奥には小さなカウンターのカフェと、これまた小さな雑貨がたくさん並んでいます。

小田急線の経堂駅からなかなか距離がありますが、「芝生」が面したすずらん通りには、たい焼き屋があったり、インドカレー屋があったり、すこし変わった雑貨屋があったり、歩いてもあまり退屈しないと思います(あと何本か隣の通りには、激うまホットケーキ屋のつるばみ舎もありますぜ)。
車もほとんど通らない、和やかな通りです。
4人全員が小田急線沿いに住んでいて、みんななんとなく経堂が好きで、ここにしようと決まりました。

自分は小さい絵を8点ほど出します。
いつもの風景画とか、そうでないものとか。

近くにお越しの際は、
また気が向いたら、
ご覧いただければさいわいです。




2017年4月17日



今日、免許証の交付を受けてきました。




これ、
この右上の「普自二」の文字に憧れていたのだよ。
うれしいです。


ーーーー


ということで、二輪免許を取るまでの道のりについて書こうと思います。

長い。
今日の日記は長いです。
誰が読むのかな?というくらい長いです。





元々乗り物が好きでした。
下手の横好きですが車の運転も好きです。
映画でバイクのシーンとかあると、「かっこいいなあ。」と漠然と思っていました。

6年程前のある日、バイクの後ろに乗せてもらいました。
あのときの何とも言えない爽快感。
風になって駆ける感じ。
後ろで掴まりながら、すでに心奪われていました。
この乗り物を、自分で運転することができたらどんなにいいだろうと、いつしか思うようになっていました。

実は数年前に一度教習所に行ったことがありましたが、そのときは引き起こしができなくて、入校を断念しました。
でもそれからもずっとバイクのことは忘れていなくて、歩いているときとか、自分の横をバイクが通ったり、旧車のエンジン音が聞こえたりすると、目で追って「いいなあ。」と想い募らせていました。

免許取らなくちゃ、バイクを運転できない。
ならば頑張って取らなくちゃ。
ということで、引き起こしができなかったところとは別の教習所に行くことにしました。



2月8日(水)
説明が前後しますが、入校の前に簡単なテストというかチャレンジがあるんですね。
それが引き起こし、取り回し、センタースタンドの掛け外し、など。
これが最低限できないと、また入校を断られてしまう。
バイクはHONDAのCB400。
200kg近くある。
もうね、気合ですよ。
前日には肉食べて、当日は動きやすい服装と踏ん張れる靴で、いざ勝負。

おんどりゃあーーーー(免許取りたいんじゃーーーー)!
何回か踏ん張った後…できました!

本当は、テストしてくれた教官がちょっと手を貸してくれたのですが、それでもOKもらえました。
教習所に行く前から、YouTubeで引き起こしの動画を見まくり、イメトレを重ねて臨んだものの、いざ本番になったら動画やイメトレとは逆向きに倒されたバイク。
「さあ、やってみよう。」と教官。
焦りました。

「まじか。。」

今となってはこのときのテストでどうやって起こしたか憶えていない。
気合いでした。

OKもらえた時はうれしかった。
教習受けられる、っていう入り口に立っただけなんだけど、うれしかったな。
頑張ったから、その日は高いカルピス買って帰りました。

真冬というのに2月は教習がパンク状態で、実際に教習を受けられたのは3月に入ってからでした。
その間にヘルメットやグローブを揃えて、どきどきしていました。


2月晴れの日、バイク用品店に連れて行ってもらったとき。
パパ・クレープ食べた。



3月5日(日)
車の教習と同じで、二輪も第一段階、第二段階とあります。
ただ、車の免許を持っていると学科が免除になって、短期間で取れます。
しかし、ここで不安要素が。
自分は二輪免許を取ったら乗りたいバイクがあったのでMTを希望したのですが、持っている車の免許はAT。。

もうね、クラッチとかギアチェンジとか意味わからない。

最初の教習は二限つづきです。
最初の授業で基本操作の説明を受け、二限目で実際に乗車、運転。
つまり説明受けた後いきなり乗るんですが、手と足でやることが多くてパニックでした(ただでさえよくパニックになるんだぞ)。
頭の中で「パン!」て音が聞こえるくらいパニック。

バイク置き場から実際に乗り始める場所まで数十メートル移動する間に10回くらいバイクを倒しました。
重すぎて、バランスをうまく取れなくて、倒しまくった(さすがに走っている時には転ばなかったですが)。
この日担当だった女性教官の眼が、サーッと冷たくなっていくのが分かりましたね。

ただ、実際に走り始めたときの、「わああ」となった感じは気持ちよかった。
軽い。
バイクは走っている時の方が安定していて軽いんだっていうのが、話では聞いていたけど体感して分かりました。
今、自分一人で運転している!っていう嬉しさも。

ただ、停まるたびにふらついてバタバタと倒しまくるわけです。

そんなこんなで最初の授業は終了。
案の定、補習。



3月6日(月)
この日は二限続き。
一つ目の教習は昨日の補習。
なんとかOKもらえました。

この頃は、乗る・降りるという動作さえ一苦労でした。
乗るときも降りるときも一瞬片足になるでしょ。
バランスが取れてないからそのまま倒れたり。
よく倒れたなあ。

「目線が下がっている。」とよく言われましたな。
目線が下がると、もうあっという間に倒れるから不思議です。

普段生活しているとき、自分はつい目線が下がりがちになっています(歩きスマホは絶対しませんよ)。
例えば人とすれ違うときとか、つい目線を下の方に向けてしまう。
この癖がここにきて悪さするとは!

カーブを曲がる時も、行く先を見る(顔を向ける)と自然とバイクは曲がって行きます。
バイクは目線が大事な乗り物。

つい目線が下がってしまう癖をすこしでも改善しようと、歩いている時もそれを心がけるようにしました。
顔を上げて前を向く。
先の方を広い視野で見るように心がける。
歩いて道を曲がる時も顔を向けて曲がるようにしたり。
周りから見たらちょっと変かも知れないけど、意識的にそうしていました。


この日二つ目の教習は、本降りの雨でした。
ウォーミングアップでコースを何周かし、途中時速40kmまで出したり。
後半は、短距離での発進・加速・減速・停止。
終わったらUターンをして元の場所に戻り、その繰り返し。
このUターンも、そこまでうまくできませんでした。
先生の後ろに乗せてもらって見ていると単純な操作のように見えるのに、いざ自分がやるとできない。

毎回、その日の教習内容は事前に分かっているので何度も予習するのですが、教本で見て理解するのと、実際に運転するのではわけが違う。
バイクはどちゃくそ重いし、両手両足を別のタイミングで動かさなくちゃいけないし、もう、ずっとパニック。
この頃は余裕が全くありませんでした。


走ることはできても、発進と停止が不安定で倒してしまう。
他の人ができていることが、自分にはできない。
雨に打たれ水たまりの中にバイクと一緒に転んだときは、くじけそうになった。
なんとも言えない気持ちでした。
できない自分への悔しさ、「大変な奴が入校してきちゃったなあ!」って思われてるんじゃないかという恥ずかしさ。

そしてまた補習。

毎回、教習の最後にはその時間の総括(いいところ、改善点)や次回の教習内容についてなどの説明を受けるのですが、しょんぼりした自分を見かねたY先生が、「きっとできるようになるから、大丈夫。頑張ろう。」と声を掛けてくれたのが、とても、とても励みになりました。

でもやっぱりショックだった。
こんなに自分はできないのか、と。
帰り道、ときどき行くお店に寄って、ホットケーキと温かいスープを食べました。
このときの温かさ、たぶん忘れません。
雨に打たれずぶ濡れになり、結構参ってしまった心と冷えた身体が、すこしずつ回復していくようでした。



3月7日(火)
昨日の補習。
初めての夜の教習でした。
昨日と同じY先生が、始めに「よし、今日は終わらせよう。」と声を掛けてくれました。
この日は停止のときにバランスを崩して2回倒したのですが、「バイクは全然倒していいから。怪我だけ気を付けて。」と先生。
その言葉で、すこし緊張が解けました。

昨日満足にできなかったUターンも、「できるようになってきたね。」と言われて、すこし嬉しかった。
この日は補習内容をクリアできました。

そう、ここまで授業+補習できてるわけです。
つまり人の2倍時間がかかっている!
この後もずっとこの調子だったらどうしよう、と思っていました(ちなみにこの後は卒業まで補習を受けることはなかったです)。


毎回転倒するので、身体中(特に脚)はアザだらけでした。
えげつないほど。
こりゃ間違って見られたら暴力振るわれたと思われる、みたいな。
こんな脚になったことない、、というくらい腫れて、青くも赤くもなって。
痛かった。

でも不思議と、「もう嫌だ。乗りたくない。」とは思いませんでした。
どんなに青アザつくっても、傷ができても、「早くバイクに乗りたい、練習したい。」と思っていました。



余談:ドナドナ
駅から教習所までは無料送迎バスで移動するのですが、ほぼ毎回自分ひとりだけしか乗っていませんでした。
この送迎バスでの行き帰りの移動のことを、自分のなかで「ドナドナ」と呼んでいました。
ある晴れた昼下がり市場へ続く道を連れて行かれる牛のようだな、みたいな。



3月13日(月)
ウォーミングアップ(コース周回)のあと、短距離での発進・加速・減速・停止、など。
まだまだまだまだ全然完璧ではないけれど、すこーしずつできるようになってきました。
最後は一本橋とスラローム。

この日の転倒は2回(まだ転けます)。

一本橋はまあまあ。
スラロームはなかなかの強敵でした。
こんな重い乗り物でこんな動きしなくちゃならないなんて!と内心思っていました。

この頃はまだ楽しめる程の余裕がなかったですが、それでもすこしずつできることが増えてきている実感があり、それが支えになっていました。
次回はもっと上達するぞ、という気持ちがありました。



3月14日(火)
一本橋、スラローム。
3回転倒。
2回エンスト。
スラロームは何回目かでできるようになりました。

ただ、発進があんまりよくないと指摘されてしまいました(ここにきて…)。
半クラの感覚を、手の開き具合やエンジン音で分かるようにならないと。。
まだ身体で覚えられていないということなんだなあ、と痛感。

教習所に通い始めてしばらくしてから、どうも教本を読むのと50分という短い時間での乗車では自分は習得できないと悟りました。
もう、文明の利器。
ネット検索じゃ!ということで何か参考になるサイトはないかと探したところ、とてもいいサイトが見つかりました。

バイク初心者サポートラボ

このGon-Kさんのサイトに何度励まされたことか。
クリアしなくちゃならないそれぞれの項目のコツをつかめたのはもちろん、それ以上に精神面でだいぶ励まされました。



余談:ルーティン
この頃からルーティンを決めてやっていました。
ドナドナ(送迎バス)の前に午後の紅茶(ホットレモンティー)を買って飲む。
バスの中で毎回決まった音楽を聴く。
プロテクターを装着する順番。
グローブは左手から。
などなど。
なんとなく、ルーティンをすると入り込めるようになったというか、集中力が高まるきっかけになった気がします。



3月15日(水)
ウォーミングアップ(コース回り)して、クランク、S字、Uターン、一本橋、スラロームをひたすら繰り返し。
1回派手に転びました。
エンストめっちゃしました。
エンジンの回転数が足りないのにクラッチ繋いじゃったり。
一本橋の出来にムラがあるのと、スラロームももうちょっと。
パイロンは倒さないけど、もう少し大きく回れるようになりたい、と先生。
むー。
スラロームは、できたときとても気持ちがいいです。
ひらりひらりとパイロンを抜けていく。



3月19日(日)
シミュレーション教習。
教室の中で、ゲームセンターにあるようなダミーのバイクにまたがり、目の前の画面を見ながら運転操作します。

自動車教習との一番の違いは、二輪教習には路上教習が無いことです。
卒業まで、構内しか走らない。
そのためコースにはない道路や状況を想定した練習を、第一段階、第二段階ともにシミュレータを使って教習します。
でも本物のバイクと全然違うから、シミュレータの方が運転しづらかったです。。
ギアチェンジが無かったり、カーブもハンドルをきる方法でしか曲がれなかったり。



3月20日(月)
朝教習、二限続き。
体験ということでATに乗りました。
250ccでコース2周。
400ccのビッグスクーターで、コース1周。

乗ってみた感想は、スクーター怖い。。
ギアチェンジが無く、アクセルとブレーキが手での操作なので単純ですが、足をただステップに乗っけてるだけというのが怖かったです。
あと車体が大きいし重い。。
MT車はニーグリップ(つま先、くるぶし、スネの内側、ヒザを結んだラインでバイクを挟む)をすることでバランスを保ったりするのですが、スクーターはそれがないから、なんか足がふかふかして不安でした。。

その後、クランク、S字、坂道発進など。
第一段階終わり間近になっても、相変わらずエンストしたり、転倒したり、ふらついたり。
でも、段々とその回数が減ってきて、自分でもすこーーーーーしずつできることが増えてきている、という実感がありました。
それが嬉しかったです。
(他の人は普通にできてるんですけどね、自分はどちゃくそスロースターターで…。)


二限目は、いよいよ「みきわめ(教習効果の確認)」。
なんとここへきて倒しまくってしまいました。
でも最後の一回は一人で引き起こしができました。
(大きな声で言えないけれど、)発進・停止がこの頃でもまだ不安定でした。。
一本橋、スラロームも完璧でなかったですが、Y先生から「一応OK。」をもらいました。

「発進、停止がもうちょっとスムーズにできるといいんだけど、第二段階入ってからもそれは練習できるから。」とのことでした。

自分のこの出来でOKもらって大丈夫なのかな、、と内心思っていましたが、それでも嬉しかったです。



3月21日(火)
第二段階最初の教習はシミュレーションでした。
シミュレータに指示された通りにコースを回ります。
そこに色んな仕掛けというか、実際の道路で見られる状況が織り込まれています。
例えば、バス優先道路を走っている最中に後ろからバスが近づいてきたり、路上駐車があって進路変更しなければならなかったり。
一通り走り終わった後は、画面を見ながら、法律上ではこうしなくちゃならないってことを復習。
バイクは手足でやる操作が多いので、視界を広く捉えて車よりも瞬時に判断しないといけません。
それは事故を起こさないためにも、自分が事故に巻き込まれないためにもとても大事なことです。
バイクで事故ったら、下手したらミンチですから。

この日は終わりに第二段階で走るコースの説明がありました。
これを次回の教習までに頭に叩き込まなければなりません。
結構複雑(今でさえそんなに余裕無いんだぞ)!
しかも教習なので、ウィンカーを出すタイミングも決まっている。。
はたして秋葉さん、できるのでしょうか。



4月3日(月)
ほいで二段階の乗車教習。
前回から二週間弱空いてしまい、少々不安が。
やっぱり、間を空けずにガンガン練習できる方がいいと思います。

この日はコースを回った後、波状路(立ち乗り)、速度の違いでのカーブの曲がり方などを体験。
ちなみに波状路は普通二輪の卒検にはありません(大型にはあり)。

波状路で一回転倒。
エンストはしませんでした。



4月4日(火)
二段階は、第一段階で覚えたことを折り込みながらひたすらコースを走ります。
クランク、S字、坂道発進、急制動、一本橋、スラローム。。
むー。
自分の場合は、第二段階になってからすこしずつ完成度を上げていく、という感じでした。

ちなみにコースはAとBの二種類あり、事前に覚えておかなければなりません。
この日までに覚えました。
覚えたんですが、、実際に走ると全然違う。
ギアチェンジ、速度、ウィンカーを出すタイミング、目視、進路変更するタイミングなど、やることがたくさん。
またしても小パニックになっていました。

「走りに全くメリハリがない。」と、Y先生。
ゆっくり走ればいいってもんじゃない。
加速が全くできていない→ブレーキを使わない→走りが一定
になってしまうんです。
直線ではサードまで上げてがんがん走って!と。
この「走りのメリハリ」というのが自分の課題でした。

ただこの頃になると、倒したバイクを一人で余裕に引き起こしできるようになっていました。
経験とはすごいものです。
自分が200kg近い重さのバイクを起こせるようになるなんて(できなきゃまずいんだけども)。
体勢とか、身体のどこに力を入れるのか、そしてその力をバイクのどこらへんに作用させればいいのか、感覚的に分かるようになっていました。



4月6日(木)
Aコースを先頭で走りました。
後ろに人が続いていると落ち着かなくて変に焦ってしまう。
自分のよくないところです。
教習なんだから、自分のために練習しているのだから、人の目なんか気にせず、落ち着いて走ろうと心がけました。
深呼吸、深呼吸 & 深呼吸。。



4月7日(金)
コースを間違えてしまいました。
でもこの日初めて一回も倒しませんでした(ここにきてやっと!)。
Y先生から、「急制動の加速がもうすこし。」と言われました。
どうしても時速40kmまで出せない。

自分は最後まで急制動が苦手で、どうしても短距離で時速40kmまで出せず。
卒検ではこれが必須なので、先生からも「ブレーキはいいんだけど、加速がもうすこし。」と何度も言われました。



4月8日(土)
この日は3限続き。
一つ目は乗車。
この頃には転倒もエンストもしなくなっていました(やっとこさ)。
コースも覚えて、あとは細かいところを詰めていく、という感じでした。
「右折左折のときに大きく回ってしまうのは、目線が行く先を見ていないから。」との指摘。
そうでした、つい忘れてしまうけど、一に目線、二に目線!でした。
行く先をガン見です。

二つ目、三つ目の授業はシミュレータ。
また画面を見ながら運転操作します。
今回は、不意の事態への対応、という感じ。
交差点曲がってすぐのところに路駐の車がいたり、停まったバスの後ろから人が飛び出して来たり。
自分はぎりぎり、人を牽くことはしませんでした。。

公道に出たら、こんなことしょっちゅうあるんだろうなあ、と思いました。
バイクは車より事故にあったときのダメージが大きいから、事故を起こさないのはもちろんですが、巻き込まれないためにもよくよく注意しないとな、と感じます。



4月9日(日)
第二段階みきわめ(教習効果確認)。
二段階入ってからはほぼ毎日教習を入れられたので、一週間もせずみきわめに。。
これまた、みきわめがどちゃくそ(何回目)緊張しました。
まずはAコース。
心臓の鼓動が本当に聞こえるくらい。
もうガタガタだった。
久し振りにバイクを倒してしまうし、縁石に擦りそうになったり。。
「もうだめだ、みきわめOKもらえない。」とあきらめました。

コースを走り終わると、先生が「大丈夫?」と声を掛けてくれました。
正直に、「緊張してしまいました。」と言いました。
「発進が慎重すぎてゆっくりだから不安定になっている。もうちょっと加速つけるといいよ。」と。
そこでなぜだか緊張がほどけました。
「みきわめとか関係ねえー!(関係あるけど)これは教習だ、練習だ。」みたいな開き直りというか。
その後Bコースを回ったときは比較的落ち着いて走れました。
一本橋が途中で落ちてしまってアウトだったのだけれど、
「今の時点で9秒かかってるから、もうちょっと早く抜けちゃって大丈夫だよ。」と。
そうか、ゆっくりすぎたのか。
ちなみに普通二輪の一本橋のクリアタイムは7秒です。
7秒以上かけて渡れればOK。

最後、先生がもう一度一本橋に挑戦させてくれて無事クリアでき、OKもらえました。



4月10日(月)
いよいよ卒検。
すこし緊張しながらドナドナ。
担当教官は初めての先生でした。
卒検前日、Gon-Kさんのサイトを見て、イメトレ。

教習所もボランティアじゃないから、
まったく見込みのない人にみきわめOKは出しません。
ここまで来た自分を信じて、
いつもどおりやりましょう。

という言葉が心の支えになりました。

普段、自分を信じたりするのは苦手なのに、このときは「そうだ、あんなに転びまくってた自分がここまで来られて、卒検を受けることが許されたんだ。きっと大丈夫。」と思うことができました。

すべての項目において、本番までできなかったのは急制動の加速くらい。
あとはできてるんだからいつも通りやれば大丈夫、きっとできる。

自分はもともと緊張しいで、すぐ動悸が激しくなります。
でも卒検のときはそれほどでした。
事前の説明で先生が「これでもか!」というほど冗談をはさみまくってリラックスさせようとしてくれたこともあって、そこまで緊張しなかった(ほんと、くすくすと小さい笑いを散りばめてくれました)。
この日の卒検者は3名。
自分は2番目に走ることに。

でもやっぱり順番が回ってくるとどちゃくそ緊張しました。
いやほんと、どちゃくそ。
自分のルーティンを済ませ、
先生に「秋葉さんのいいタイミングで出発してください。」と言ってもらい、
深呼吸、深呼吸 & 深呼吸。。
いざコースへ!

検定中は検定車以外走っていないので(教習車がいない)、いつもの教習より空いたコースを走ることができます。
右折、左折を含むコースを走る中に、色んな課題が織り込まれています。

クランク
S字
坂道発進
急制動
一本橋
スラローム

一本橋の後半、アウトしそうになりましたが、ニーグリップがっちりきかせて踏ん張り堪えました。。
あと、「大丈夫、大丈夫、大丈夫…」と小声で言っていた。

検定終わってみた感触は、「いけた!」というものでした。
クランク、S字、スラロームでもパイロンを倒さなかったし、最後まで課題だった急制動の加速(時速40km)もクリアできた。
今までで一番よく走れた感触がありました。
落ち着いて走れることが、こんなに楽しいのか、と。


そして結果発表。
先生に呼ばれてブースへ。


席に着くなり「おーめでとうございますー!!」と先生。
思わず先生と握手しました!


本当に本当に嬉しかった。
すこし減点があったところの説明を受けたあと、「秋葉さん、背中がどっしり落ち着いていましたよ。」と言われました。
「できれば免許を取って終わりでなく、バイクに乗ってください。」と。

こんなに頑張ったのはいつぶりでしょうか。
夢に見た憧れの資格を取ることができた。
目標を立てて、それに向かって頑張った。
こんな自分でも目標を達成することができたという、すこし誇らしい気持ちでした。

卒検の日は曇り空でした。
前日と次の日は雨だったのに、この日は天気が味方してくれた。
たぶんこの曇り空を、忘れないと思います。



余談:さくら
ドナドナ(送迎バス)の停留所は、大きな桜の木の下でした。
毎回バスを待つあいだ、自然と木を見上げていました。
教習所に通い始めた頃は冬の終わりで枝だけだった木が、通うにつれて芽吹き始め、だんだんと蕾が大きくなっていき、第二段階の頃には満開に。
卒検に合格した日はだいぶ散り始めていました。
桜はあまり好きではなかったのですが、この桜のことは、きっと忘れないだろうと思います。





今回たびたび登場したY先生。
Y先生には一番教習を担当してもらいました。
駄目なところは的確に、すこしよくなったところも声を掛けていただき、できない自分が悔しくて落ち込んでたら、「できるようになるから、大丈夫。」と言葉を掛けてくれて、とても励みになりました。
残念だったのは、卒検の日に先生が不在でお会いできなかったことです。
まさか、自分が卒検一発OKもらえるとは、先生も思っていなかったんじゃないかな!
「あいつ明日もまた来るだろうな〜」くらいに思っていたのではないかな、と(それくらいできない教習生でしたので)。
卒業のとき、思い出に残ったスタッフの方にメッセージを書くことができたので、Y先生に残してきました。


ザッと感が否めないですが、こんな感じの教習生活でした。
果たして最後まで読まれた方はいるのでしょうか?


こうして振り返ると、この教習の思い出は一生ものになるだろうな、と思います。
もう通わないのが、すこし淋しい気持ちです。


教習に通っている間、精神的に参ることが重なり、
もう全部終わらせてしまいたい、いっそ消えてしまいたいと、また思うようになりました。
しんどかった。
自分みたいな屑、別に終わらせても困る人は居ないだろうと、車が横を通り過ぎるだけで涙がこぼれたり。
夜中、涙が止まらなくなって、戻って来られなくなることがありました。

それでも、相反して時間がくれば身体は教習所に向かうわけです。
それはお金が無駄になるからとか、教習所に迷惑をかけてしまうから、という理由だったかも知れません。
でも、半ば強制的にも、行かなければならない場所がある、というのは、よかったのかも知れません。
バイクに乗っている間は没頭することができたし、他の余計なことは考えないで済んだ(余裕がなかっただけですが)。
問題は何も解決していませんが、それでも、免許を取得できた、そういう新しいことを手に入れることができたというのは、すこし、自分にとってはいいことのような気が、今はしています。



今日の日記の着地点が見えない。


えっと、
日記をまた再開したので、またぽつぽつと、書いていけたらいいなと思います。


ねむい。
眠ります。




2017年4月10日



久しぶりの日記です。


今年の目標がふたつあって、そのうちのひとつが達成出来たら日記を書こうと思っていました。


そのひとつというのが、普通二輪免許取得でした。
そして今日、卒検に合格した。
まだ免許の交付を受けていないのだけど、卒検合格出来たら、もうね、あとは警察署行くだけだから大丈夫ってことで日記をまた再開します。






2017年1月27日



人生で二度目くらいに、絵馬を書きました。
願いごと。

今年は、なにか色々と変わります。




2017年1月25日

映画「プリズナーズ」
年末、テレビでやっていて観た作品。
予備知識がまったくない状態で見始めたのだけど、とても面白かった。
なんとなく苦手なヒュー・ジャックマンと、すきなジェイク・ギレンホール共演。




ほんの数分の間に、二家族の末娘がそれぞれ誘拐された。
容疑者が釈放されたとき、父親は娘を救うために一線を越えてしまう。

この作品には小さな謎がたくさん散りばめられているのだけど、物語が終わるとき、すべての謎が明らかになる。
それも気持ちいいほどに。
この手のサスペンスは、だいたい謎ばかりで面白さを掻き立て、謎解きはイマイチというのが多いのだけど、この作品は違った。
緻密で、隙がない。

ジェイク・ギレンホールがいい。
一見気怠そうな、でも本当は仕事に実直で手を抜かない警官を演じている。
自分が観たのは吹き替え版だったのだけど、どの声優も合っていた。
特に、テレンス・ハワードの声は中尾隆聖さんがやっている。
フリーザ様!
この配役を考えた人、素晴らしいですね。


観終わったあと、一緒に観ていたひとが、
「ジェイク・ギレンホールって、松山ケンイチに似てるよね。」
って言っていた。

どこ見てんだよ!
ぜんぜん似てねーよ!
って笑った。




2017年1月24日



久しぶりに大風邪をひきました。
4日間ほぼベッドの上で過ごしていて、飽きました。
食べられることや歩けることの幸福とか考えてしまう。
大抵の風邪は、2日間休んでいれば(十分に睡眠をとっていれば)治るそうです。
眠ることって大事。




写真は、ベッドで横になりながら暇すぎて撮ったもの。
ずっとこの景色を見ていた。
壁に掛かっているのは虫ではなくて、サンタフェから持ち帰った十字架。
信者でないから十字架ってそんなに意識しない(身につけたりすることに抵抗がある)のだけど、あの街に居ると、なんだか好きになりそうな気がしました。




2017年1月23日



誕生日おめでとう。


本当は兄だったひと。




2017年1月9日







2017年1月1日



新年おめでとうございます。
今年もこの日記はのんびり続けていきます。

夕方、いつもの海に出かけました。
初日の入り、ですな。
しばらく居て、どこを見るでもなくただ眺めたり、繰り返す波の音をじっと聴いたりしていました。
いつも同じ風景でも、飽きることがない。
今年もこうやって、この何もない海にふらふらと来るのだろうと思います。








帰りにいつもの喫茶店に寄り、ウィンナーコーヒーをいただきました。
ここは丸太小屋の喫茶店で、冬は薪ストーブがあり、落ち着きます。


夜、外山光男さんの『珈琲の晩』を観ました。
アニメーションの短篇集。
部屋を暗くして観ていると、夢と現実の間に居るような感覚になった。
時間の感覚が無くなるというか。
成山さんが言っていた、「狭間を感じる。」という意味が、分かった気がしました。