渋谷、渋谷区立松濤美術館「Great Ukiyo-e Masters 春信、歌麿、北斎、広重」展。青山、Gallery5610「服部一成展 視覚伝達」。
どちらも、初めて行った場所だった。松濤美術館の展示の方は、予想以上によかった。普段(というか今まで)、日本画や浮世絵には大して興味を持っていなかったというか、あえて見るということはしていなかったのだけれど、なぜだかこの展覧会だけは、見に行こうと決めていた。しかし、ちょうど数日前にすべての作品の展示替えがされたらしく、替わる前のも見たかったと今更ながら思う。くやしい。作品数もそんなに多くないし、ゆっくりと見られた。そしてなにより、改めて、「線の美しさ」に気づいた。どの作品も見応えがあって、時代背景とか構図とかに関してはよく分からないけれど、とにかく色の美しさと線の美しさ、それに尽きた。どうしようかと本当に迷いに迷ったあげく、カタログを買った。迷ったのは、金額についてもそうだけれど、やっぱりカタログに載っているのは絵ではなくて写真な訳で(当たり前だ)。特に今回のような版画の作品なんかは、紙に、刷ったときに加わった力によって版の凹凸とかがついていて、それがとても美しかったりするから、それを写真でというのには限界があるわけで。それと、実際に見たときに感じた衝撃が薄れる、あるいは変化してしまうのではないかと、なんやかんやと考えてしまって。でも、カタログ自体がよくできていた。過剰な演出とか説明がないし、図版がほとんど。しかもページのデザインがかっこいい。紙の質もいい。1冊の本として成り立っていると思う。ということで結局買いました。
服部一成さんは、グラフィックデザイナーと称される人たちの中で、自分がはじめて知った人物だと思う。非常に勝手な意見だけれど、なんだか、いろいろな意味で思い出深い人となってしまった。服部さんの名前を知ってから、くるりのCDのジャケットをデザインした人だということを知った。
Gallery5610は上にも書いたとおり、初めて行った。地図を持たないまま、部屋を出てしまったものだから、駅からたどり着くまでにえらい時間がかかり、通りを1本間違えたことに始まり道に迷って、40分近く(!)歩いていた。やっとの思いでギャラリーに着いたら、迷っている間にそこの前を通っていたことに気づいて、自分が不甲斐なく思えた。ともあれ、初めて目の前で見る服部さんの作品(ポスター)は、色や線が洗練されているという印象をもった。あと、それらが組み合わさってできる形の面白さ。無機質のようだけれど、心地よかった。欲しいと思ったポスターは売り切れてしまっていたので、かわりにパンフレットを買った。とても薄くてデリケートな冊子なので、帰りの電車の中でも潰れたりしないように慎重に持って帰った。
振り返ると、今日は、線と色をたくさん見た日だった。
2007年10月28日
2007年10月27日
2007年10月26日
ここで日記みたいなことを書いているのだけれど、日記帳に書いて自分で読むのではなく、わざわざパソコンを使って書いて、しかもそれをネットワークにのせて他の人が読めるようにしている。日記なのに、よく考えれば少し奇妙なことをしているのかも知れない。内容は、その日の主な出来事とか、何か思ったことがほとんどだけれど、たまに、自分にしか理解できないような言い回しをして文章を書いてもいる。あることをありのまま言えなかったり、言いたくなかったりするのだ。そうして、それを読んだ人が居たとして、意味不明な文章だと思うだろうし、あまり気分がいいものではないとも思う。でも、その「読んでいる人が居るかも知れない」ということが、自分には大切な気がして、それでこそ、この日記が意味を持つのかなあと思う。
2007年10月25日
2007年10月24日
あれだけ啖呵切ったように出掛けたのに、急用のために戻ってきた。くやしい。
蓮沼に行きたかった。あの海はきれいだ。海水や砂浜の質が格別きれいというのではなくて、なんというか、全体が。自分は泳げないし、人混みが苦手なので、海には大抵冬に行く。蓮沼は千葉に帰ると車で毎回のように行っていたのに、もう随分と長い間行っていない。だから行きたかった。また当分行けない。
千葉に帰ったのは、高校で絵の展示をすることになったから。先週の個展で展示した絵を何点か運んでもらい、展示作業をしてきた。本来、絵を掛けるような場所ではないところに展示するのは難しい。美術の先生と、あーでもないこーでもないと試行錯誤をしてなんとか形になった。作品数が少ないということで、「展示室P」にある作品も何点か展示することに。あれらが日の目を見るのは初めてだろうか。絵にいたずらされないか不安だけれど、大丈夫なことを願う。
と、一通りこの数日で思っていたことややってきたことを書いているのだけれど、気がつけば違うことを考えている。まるで、ここから先は入ってはいけないと言われたようで、立ち尽くしている。自分は止まってしまった。それが少なからずショックだったのかも知れない。本当は泣きたかったのかも知れない。でも堪えた。誰も悪くない。ただ、やるせなくなっただけだ。そんなこと分かっている。そういうルールだ。ルール。
というか、前回の日記に書いたことを実行しないと。これからその作業に移ります。
蓮沼に行きたかった。あの海はきれいだ。海水や砂浜の質が格別きれいというのではなくて、なんというか、全体が。自分は泳げないし、人混みが苦手なので、海には大抵冬に行く。蓮沼は千葉に帰ると車で毎回のように行っていたのに、もう随分と長い間行っていない。だから行きたかった。また当分行けない。
千葉に帰ったのは、高校で絵の展示をすることになったから。先週の個展で展示した絵を何点か運んでもらい、展示作業をしてきた。本来、絵を掛けるような場所ではないところに展示するのは難しい。美術の先生と、あーでもないこーでもないと試行錯誤をしてなんとか形になった。作品数が少ないということで、「展示室P」にある作品も何点か展示することに。あれらが日の目を見るのは初めてだろうか。絵にいたずらされないか不安だけれど、大丈夫なことを願う。
と、一通りこの数日で思っていたことややってきたことを書いているのだけれど、気がつけば違うことを考えている。まるで、ここから先は入ってはいけないと言われたようで、立ち尽くしている。自分は止まってしまった。それが少なからずショックだったのかも知れない。本当は泣きたかったのかも知れない。でも堪えた。誰も悪くない。ただ、やるせなくなっただけだ。そんなこと分かっている。そういうルールだ。ルール。
というか、前回の日記に書いたことを実行しないと。これからその作業に移ります。
2007年10月21日
個展が終わりました。
この1週間でたくさんの人と会いました。自分は話すことが苦手なのですが、それでも来た人と話していて、そういう人たちの表情は、なんだか憶えているものですね。展示が終わった今、なぜだかよりはっきりと思い出しています。それと、自分の絵を気に入ってくれたという人に会えたことが、ただ嬉しかったです。絵の世界とか、よく分からなくて、それがよくないとか言われたりもしますが、自分はそういうことは大袈裟に言ってしまえばどうでもいいというか、あまり気にしていません。ただ、これからどうしようというのは強く感じています。生活とか、絵を描くこととか、他にもたくさん。いろいろなことを真っ白にしたい。
頭も気持ちも。そんな気分です。
まだ自分にとって今回の展示がどういうものだったのか、頭の整理がついていないのですが、来てくれてありがとうございました。
それで、明日からしばらく千葉に帰るので日記が書けません。またこっちに戻ってきたら書きます。
戻ってきたらやること。
1.大掃除(大変そう。)
2.WEBの更新(展示していた作品をアップしようと思います。)
3.先月行ってきたドイツとイタリアの写真を、小出しで公開するページを作る(うまくできるかなあ。)
4.どこかに行きたい。これは願望。いくつか気になるところがあって、京都(行ったことある)や金沢(行ったことない)や四国のどこか(行ったことない)
など。
この1週間でたくさんの人と会いました。自分は話すことが苦手なのですが、それでも来た人と話していて、そういう人たちの表情は、なんだか憶えているものですね。展示が終わった今、なぜだかよりはっきりと思い出しています。それと、自分の絵を気に入ってくれたという人に会えたことが、ただ嬉しかったです。絵の世界とか、よく分からなくて、それがよくないとか言われたりもしますが、自分はそういうことは大袈裟に言ってしまえばどうでもいいというか、あまり気にしていません。ただ、これからどうしようというのは強く感じています。生活とか、絵を描くこととか、他にもたくさん。いろいろなことを真っ白にしたい。
頭も気持ちも。そんな気分です。
まだ自分にとって今回の展示がどういうものだったのか、頭の整理がついていないのですが、来てくれてありがとうございました。
それで、明日からしばらく千葉に帰るので日記が書けません。またこっちに戻ってきたら書きます。
戻ってきたらやること。
1.大掃除(大変そう。)
2.WEBの更新(展示していた作品をアップしようと思います。)
3.先月行ってきたドイツとイタリアの写真を、小出しで公開するページを作る(うまくできるかなあ。)
4.どこかに行きたい。これは願望。いくつか気になるところがあって、京都(行ったことある)や金沢(行ったことない)や四国のどこか(行ったことない)
など。
2007年10月18日
2007年10月16日
この個展が始まるまで、ひとりでいる時間が長かったから、人と話すのが楽しい。こんなことを思ったのは初めてかも知れない。とはいえ、人と話すのが苦手なのは相変わらずだけれど。
最近見た映画「9ソウルズ」「息子のまなざし」。
豊田利晃監督の「9ソウルズ」は、絶望に満ちたような世界。幸福の時間は短い。それは往々にしてそういうもの。豊田監督の「青い春」は結構好きな映画で、それに通じる部分も多いかも知れない。「青い春」の方が高校生という面で希望の匂いが強い気がする。
ジャン・ピエール&リュック・ダルデンヌ監督の「息子のまなざし」は、久しぶりに見た、こんないい映画。見ている方の気持ちを高ぶらせるような音楽をまったく使っていないし、言葉も少ない。だからちゃんと映像で見せている。体に染みてくるような映画だった。絶望と希望は隣り合わせだ。と改めて思った。ああ、なんと素晴らしい映画なのだろう。
最近見た映画「9ソウルズ」「息子のまなざし」。
豊田利晃監督の「9ソウルズ」は、絶望に満ちたような世界。幸福の時間は短い。それは往々にしてそういうもの。豊田監督の「青い春」は結構好きな映画で、それに通じる部分も多いかも知れない。「青い春」の方が高校生という面で希望の匂いが強い気がする。
ジャン・ピエール&リュック・ダルデンヌ監督の「息子のまなざし」は、久しぶりに見た、こんないい映画。見ている方の気持ちを高ぶらせるような音楽をまったく使っていないし、言葉も少ない。だからちゃんと映像で見せている。体に染みてくるような映画だった。絶望と希望は隣り合わせだ。と改めて思った。ああ、なんと素晴らしい映画なのだろう。
2007年10月15日
2007年10月14日
2007年10月13日
清澄白河。小山登美夫ギャラリー「落合多武 展 "ひっ掻き 血 または猫彫刻"」「山本桂輔 展 "豊壌"」、シュウゴアーツ「藤本由紀夫『静/聴』」展、hiromiyoshii「キーガン・マックハーギー Bubble Eyes」「榎本耕一 surrogate picture」、Taka Ishii Gallery「ミロスラフ・ティッシー」展など。本当は昨日回った。久しぶりに、じっくりと展示を観たような気がする。なんだろう、大していいとおもうわけでもないのに、絵が壁に掛かっていて、それを自分はゆっくりと静かに見ていくということが、嬉しかった(変な言い回しかな)。目を通して自分の中に色が入ってくる。それを実感する日だった。なんとなくだけれど。あ、でも、キーガン・マックハーギーの作品は、水彩絵具(ポスターカラー?アクリル絵具?)を使っていて、ギャラリーに入ったときに、美術室のようなあの独特の匂いがした。そして、描かれている内容自体にはあまり関心がなかったのだけれども、水彩絵具も楽しそうに思えた。
梱包が終わった。もう夜中。大きな作品が1枚だけあって、これを梱包するためにプロレス並みに奮闘した。四畳半のアトリエ日曜日では難儀だ。大きさはともかく、カンヴァスというのが考えどころだと思う。紙ならば、もっと違う搬入の仕方があるだろうし、お金も安く済むだろう。映像作品なんて、設備が会場に整っていたら、下手すりゃディスク1枚バックに詰め込んで行ける。生活は、制作に大きく関わってくる。自分も、少し考えないと。このままではきっと。
生活が苦しい。経済が切実。
梱包が終わった。もう夜中。大きな作品が1枚だけあって、これを梱包するためにプロレス並みに奮闘した。四畳半のアトリエ日曜日では難儀だ。大きさはともかく、カンヴァスというのが考えどころだと思う。紙ならば、もっと違う搬入の仕方があるだろうし、お金も安く済むだろう。映像作品なんて、設備が会場に整っていたら、下手すりゃディスク1枚バックに詰め込んで行ける。生活は、制作に大きく関わってくる。自分も、少し考えないと。このままではきっと。
生活が苦しい。経済が切実。
2007年10月11日
2007年10月8日
個展まであと1週間。この話が決まってから、本当にその日は来るのだろうかと思っていた。でもやっと、その始まりの景色みたいなものが見えてきた。たぶん、こういうときが1番わくわくするのかも知れない。全貌は見えにくい、けれど、ぼんやりと気配を漂わせ、すこし触れそうなくらいが(例えるなら遠足の前夜?)。なぜなら、始まってしまったら、それはもう半分終わっているということだから。けれども少し、不安。いや、相当不安だ!
そしてやはり、観に来てほしいです。これはもう、本当に。月刊ギャラリーという雑誌で、小さく紹介されているのだけれど、展覧会のタイトルが全く違うものになっていて…なんというか、率直に、ショック。一応書いておきますが本当は「そこから」というタイトルです。
帰り道、マーブルチョコを買った。あの、筒型の入れ物に入ったカラフルなチョコレート。懐かしい味。m&mよりも歯触りがよくておいしい。
そしてやはり、観に来てほしいです。これはもう、本当に。月刊ギャラリーという雑誌で、小さく紹介されているのだけれど、展覧会のタイトルが全く違うものになっていて…なんというか、率直に、ショック。一応書いておきますが本当は「そこから」というタイトルです。
帰り道、マーブルチョコを買った。あの、筒型の入れ物に入ったカラフルなチョコレート。懐かしい味。m&mよりも歯触りがよくておいしい。
2007年10月6日
2007年10月5日
2007年10月2日
2007年10月1日
今日から10月。このところ気温がぐっと低くなっている。もう秋なのだろうか。自分が好きな季節だけれど、毎年2週間くらいで終わっている気がする。
バイトのあと、また駅前のスタバに入ったら偶然知り合いが居て、同じテーブルに着いてしばらく話をした。そういえば、人と話をしたのは何日ぶりだろう(その間まったく口を開かなかったわけではなく、お互いの名前を知っている間柄でのという意味で)。なんだか楽しかった。
それと今日、DMを出しました。郵政民営化して初の日に。朝出したから明日には届くのかな。あんまり傷とか付いてほしくないのですけれど、もしそうなっていたらすみません。あとこれは余談だけれど、お金を払ったあと、窓口のおばさんがポストの形をした貯金箱をくれた。おもちゃみたいなやつ。すこし考えて、せっかくだしと思いもらっておいた。これに小銭を入れていこう。いま入れているのはどこで手に入れたのかも忘れた空き瓶だから。
バイトのあと、また駅前のスタバに入ったら偶然知り合いが居て、同じテーブルに着いてしばらく話をした。そういえば、人と話をしたのは何日ぶりだろう(その間まったく口を開かなかったわけではなく、お互いの名前を知っている間柄でのという意味で)。なんだか楽しかった。
それと今日、DMを出しました。郵政民営化して初の日に。朝出したから明日には届くのかな。あんまり傷とか付いてほしくないのですけれど、もしそうなっていたらすみません。あとこれは余談だけれど、お金を払ったあと、窓口のおばさんがポストの形をした貯金箱をくれた。おもちゃみたいなやつ。すこし考えて、せっかくだしと思いもらっておいた。これに小銭を入れていこう。いま入れているのはどこで手に入れたのかも忘れた空き瓶だから。