2009年12月20日




最近本を全然読んでいなくて、絵もうまくいかず塞ぎがちの生活を送っている。これでは、やっぱりよくない、と思って、紙やペンは部屋に置いたまま、絵のこととか他にもいろいろ考えるのを止めようと思って喫茶店で本を読んだ(部屋では読めない)。今日から読みはじめたのは保坂和志の「生きる歓び」。古本屋で買ったのだけれど、表紙を開くと「保坂和志」とサインがしてある。本人が書いたのかは定かではないけれど(直筆を見たことがないから分からない。しかもサインをもらった本を古本屋に売るだろうか…)。でも、たとえば別人が書いたものだとしても、その誰かの字であることに間違いはなく、気配は確かに残っている。痕跡。自分にはどうしてなのか、こういうことにむかしから強く惹かれるものがある。


たとえば水を掴んだり空気を抱きしめることはできないが、それと同等の言葉なりかたち(絵とか映画とかでもいい)を見つけていければ、いいかもしれない。