2015年5月12日

昨日の夜、絵を描いていて、なぜだか涙が出てきました。
自分でもよくわからない感情だったので、どうしたものかと、戸惑いました。
気がつけば流れる思考の行方と、いま描いている暗い夜空の色がどこかリンクし、涙が出たようです。

今日の夜、帰り道、駅のホームから空を見上げると、いま自分が描いている空と同じ色をしていました。
ああ自分は、あの空が何色でできているか知っている。と思いました。



「自分が知っているのは、あの空が何色でできているかということだけです。」



このところ、身体が時間に追いついていません。
だから気持ちが暗くなる。
誰に向かってしゃべっているのか、分かりません。
誰もいないんだけど、ひとりでしゃべってる。
もう長いことずっと、そうしてきました。



何年か前、滋賀でグループ展に参加しました。
半年近く開催していた展覧会でした。
終わってからしばらくして、その展覧会を見たという人が自分に連絡をくれて、しばらくの間文通していました。
自分の絵がすきだ、と。
うれしかったです。
ある日、その人から曲名がまったく分からない音楽を集めたCDが2枚送られてきました。
その中の1曲がとても気に入り、その歌の歌詞から歌っている人たちのことを調べました。
今では大好きなバンドのひとつです。
それでたまに、その人元気にしているかな、と思い出します。
一度も会ったことがないのですが、元気にしているかな、と思い出します。

その滋賀での展示は保坂さんが企画したもので、今となっては夢のようなことだったと思います。
滋賀にはそれ以来行っていません。
保坂さんは、低い声で、流れるように言葉を発する人だなと思いました。
色々がっかりさせてしまいました。




昔のことをよく思い出すのは、気持ちが暗くなっているからです。
それ、分かっている。
支離滅裂な文章を書き続けるのも、そうです。
分かってる。
またすぐ消すかもしれません。
今がちゃんとしてれば、昔のことに構ってられないだろう、と思います。
今が駄目だから、昔の記憶を引っ張りだして、逃げているのかもしれません。

ただ自分は忘れたくない。
自分が忘れられることに怯えるのは、なぜなんだろうとずっと考えているのですが、分かりません。
考えるのも、疲れました。

疲れた。