2011年10月28日

生きていくのと算数は違う。




2011年10月27日

「真実はおもしろくある義理はない、とおっしゃりたいのでしょう。わたしは、真実にはその義理はないが、仮定の場合はそうではない、と反論したいですね。」




2011年10月22日

何か言葉にしないと、筋肉とは関係ないところの力が落ちていって、欲望もなくなっていく。




2011年10月21日

ぼくは三年前に住んでいた部屋を思い出します
ぼくは美味しかったコーヒーの味を思い出します
ぼくは9歳のときの部屋のなかを思い出します
ぼくは高校生のころの帰り道を思い出します
ぼくは中学生のころの好きなこのことを思い出します
ぼくは彼の怒鳴り声を思い出します
ぼくは涙の温かさを思い出します
ぼくは自分の冷たさを思い出します
ぼくは林先生を思い出します
ぼくはリリとサイを思い出します
ぼくは一緒に居ることができなかった人のことを思い出します
ぼくは兄になりきれなかった人のことを思い出します
ぼくは彼の家族のことを思い出します
ぼくは優しい女のひとを思い出します
ぼくは肌の柔らかさを思い出します
ぼくは彼女の笑顔を思い出します
ぼくは彼女の声を思い出します
ぼくは風邪のつらさを思い出します
ぼくは部屋のなかで喧嘩していた女の人と男の人を思い出します
ぼくは夜明け前の静けさを思い出します
ぼくは冬の夕方の優しい光を思い出します
ぼくは手首の痛みを思い出します
ぼくは人の醜さを思い出します
ぼくは人の愛おしさを思い出します
ぼくはこの世界の美しさを思い出します
ぼくは忘れたくない
ぼくは忘れたくないから思い出します




2011年10月13日

映画「レスラー」/ダーレン・アロノフスキー監督、ミッキー・ローク主演。


駄目な父親であり駄目な男でもあるけれど、プロレスラーとしては最高に格好よくファンから愛されているランディ・“ザ・ラム”・ロビンソンをミッキー・ロークが演じている。ミッキーは元プロボクサーだが、この映画ではレスラーにしか見えない。試合のシーンは、まるで本物の試合を見ているようで、見ているこちらの体に自然と力が入ってしまう。ランディが体にホチキスを撃たれたり、自ら額をカミソリで切る場面は、リアルで、本当にやってるんじゃないだろうか、と思ってしまった(そんなことないと分かっているのに)。リングの上での強いランディと、リングを下りると寂しい生活を送るランディ、物語はそのふたつを行き来しながら進んでいって、一人のレスラーの人生を描いている。試合をしていてもしていなくても、ランディは常にプロレスラーだった。


ストリッパーのパムや娘のステファニーとの穏やかなシーンが、かえってランディと彼女たちの関係が危ういものだというのを際立たせていて、見ていて切なくなる。でもそこからラストに繋がるのだけれど。ラストはどちらにも捉えられる。生きるのか、死ぬのか。死んだならば、自分にはリングに上がることしかできないと悟ったランディにとっては最高の終わり方なのかもしれない。生きていたならば、またステファニーにもパムにも会いにいって、駄目な父親、駄目な男のままでいると思う。でも自分は、後者であってほしいと、エンドロールを見ながら思った。あのまま、格好よく終わってほしくはない。


この映画は、否が応でもミッキー・ローク自身の俳優人生とかぶってしまうところがある。それがいい所でもあると思う。色々あったけれど、この映画のミッキーは間違いなく最高だった。パム役のマリサ・トメイはいくつになってもチャーミングで、「忘れられない人」で初めて彼女を知ってから、印象が全く変わらない。ストリップ劇場で、ランディと同じような淋しげな表情をしていたシーンはドキッとした。ステファニー役のエヴァン・レイチェル・ウッドは「ウィズ・ユー」以来、彼女が出ている映画を見たのは初めてで、大人になったなー、ドラキュラみたいに肌が白いなーなんて、見ながら思っていた。必要以上に父親を罵倒してしまうところは、どちらの気持ちも分かるようで、胸が苦しくなった。


ずっと気になっていたのに今まで見なかったのは、「これはきっといい映画に決まっている」と感じていたからで、だから、調子が悪いときとか、集中できないときに見たくなかった。今回やっと見てみたら、そんな直感は遥かに飛び越えてしまっていて、久しぶりに、というか今年一番のいい映画を見たな、と思った。




2011年10月12日

(写真を削しました)


(写真を削しました)


(写真を削しました)



2011年10月8日

まじめに努力していくだけだ。これからは、単純に、正直に行動しよう。
知らない事は、知らないと言おう。出来ない事は、出来ないと言おう。
思わせ振りを捨てたならば、人生は、意外にも平坦なところらしい。
磐の上に、小さい家を築こう。
(太宰治『正義と微笑』)

2011年10月5日

ジェシー・アイゼンバーグも誕生日。




2011年10月1日

きらきらした写真を撮る女の子