2009年12月4日

日記1

人前で話すと、マイクを持つ手が震えてきて、声も震えてくる。聞いている人の顔が見えなくなる。自分の声しか聞こえなくなり、何を言っているのかさっぱり分からなくなる。吐き気がする。大学4年のとき、卒業制作の合評会で、これを初体験した。昔から、話すのが苦手なのは分かっていたけれど、ここまでとは思わなかったから、正直ショックだった。この前の、滋賀でのオープニングでも、同じだった。吐き気がして、何を言っているのか、途中から分からなくなった。それで、自分の声が、いつも体の中で聞こえている声ではなくて、ほかの人が聞くのと同じように、自分の声を耳で聞いているようで、なんだこの変な声はなどと思いだしたら、余計に変な汗が出てきて、また吐き気がした。ひとつ気をつけていたのは、思っていないことは言わないということ。これをすると、よくない。それを守るだけで、精一杯だった(守れたか怪しいけれど)。聞いている人がどう思うかとか、考える余裕がミジンコ程もなかった。


日記2

滋賀で会った日本画を描いているひと、この日記を知らない。連絡の取りようがない。