2012年8月29日




救いのない映画で、年に2回ほど見たくなる。
体を痛めつけようと、わざとジャンクフードを食べるのと似ている。
ただ、トーンを抑えた映像の色が美しく、ヒロコとアキラがドリフトをする直前の目線や沈黙とか、人が人と居ることで生まれる空気をうまく収めていると思う。
金子久美という女優さんの声が心地よい。
加瀬亮は好青年を演じることが多いけれど、こういう、狂気じみた、根暗で変な人間の役の方がいい演技をする気がする。
「アンテナ」のときにやった主人公の役もよかった。